イカゲームは実話?元ネタやモデルとなったと噂の兄弟福祉院について

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ネットフリックス(Netflix)で配信中の人気韓国ドラマシリーズの「イカゲーム」。

シーズン1に続いて現在シーズン2が配信されており、再び話題となっています。

ゲームで負けて脱落すると……なかなか衝撃的なこのイカゲーム、実は実話元ネタがあると噂になっています。

その元ネタ?と噂されているのが「兄弟福祉院(兄弟の家)」という釜山にあった施設で1986年に起こった事件。

本当にその施設で起こったことがモデルとなっているのでしょうか?詳しくまとめました。

目次
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イカゲームは実話?実在した事件が元ネタ?

「イカゲーム」が実話、もしくは実在した事件が元ネタになっているとネットで噂になっていますが、結論から言っておそらくそれは“あくまでも噂”モデルではない考えられます。

噂の元となったのは、1975~87年、韓国釜山市にあった「兄弟福祉院」。

同施設では、街から路上生活者などを一掃するために延べ約37,000人を収容し、そのうち657人が強制労働や暴行によって犠牲となりました。

施設内でドラマのようなデスゲームが行われていたわけではありませんが、施設に閉じ込められ大勢の犠牲を出したという点で似ていることもあり、混同され拡散されている可能性が高いです。

ネットでは、上記のようにピンクの壁のある廃墟の写真とともに、「“イカゲーム”は実話に基づいている」などの投稿をよくみかけます。

そのピンクの壁や階段の構造が、ドラマで登場する施設にあまりにも似ているため信じてしまいそうですが、「兄弟福祉院」の建物はすでに取り壊されており、そして本来はもっと殺風景だったとされています。

当時の実際の建物は、ニュース投稿などで見ることができます

実際に多くの人が犠牲になり、今でも心に傷を負っている人がいるこの事件。もしもモデルにしていたとしたら、倫理的にも少々問題ですね。

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イカゲームの“モデル”と噂の兄弟福祉院について

社会福祉法人兄弟福祉院(The Brothers' Home)は、1975年から1987年まで韓国釜山市にあった3146人を収容できる韓国最大の強制収容施設でした。

以前は、戦争避難民の収容を目的として設立されていた施設でしたが、1975年に政府が「浮浪者の申告、取り締まり、収容、保護と帰郷及び事後管理に関する業務処理指針」を発表。

兄弟福祉院と釜山市は「浮浪者収容業務委託契約」を締結。そして1988年のソウル五輪を前に、外国人の目から浮浪者を隠匿するために、政府は大々的に浮浪者の取り締まりを行いました。

実際のところ、収容者の数によって国から助成金が出ていたため、路上生活者だけではなく、ベンチでただうたた寝をしていた人、雨宿りで地下道に入っただけの人、家庭に事情があった子供などが連行されました。

施設内では、「福祉院」とは名ばかりで、収容者を軍隊のように組織して運営し、過酷な強制労働職員による暴力が蔓延。

その結果、1975年から1986年までの期間中の入所者述べ約3万8000人のうち、657人がなくなりました。(2022年8月24日発表)

その後の兄弟福祉院事件の沿革

1975年~1987年

韓国・釜山の「兄弟福祉院」で、ホームレスや孤児、障がい者などが強制的に収容され、暴行や強制労働などの虐待が蔓延。収容期間中に657人が犠牲に。

1987年

検察が兄弟福祉院を捜索し、院長の朴仁根(パク・イングン)を特別監禁罪で逮捕。大邱(テグ)高等裁判所は朴院長に懲役4年を宣告。

1988年

大法院(韓国の最高裁判所)は「特別監禁罪では処罰できない」として判決を差し戻す。その後、大邱高等裁判所が朴院長に懲役3年を宣告。しかし、再び大法院が差し戻す。

1989年

大邱高等裁判所が朴院長に懲役2年6か月を宣告。この判決が大法院で確定。

1992年

朴院長が兄弟福祉院の法人代表理事に復帰

2018年

検察の「過去史委員会」が、兄弟福祉院事件を真相究明の対象として発表。当時の検察総長である文武一(ムン・ムイル)が被害者に公式謝罪。

2020年

第2期「真実・和解委員会」が、この事件を第1号案件として真相究明の申請を受け付ける。

2022年

真実・和解委員会が、「兄弟福祉院事件は公権力の不当な行使による人権侵害」と結論付ける。

事件発覚後、1987年に兄弟福祉院は閉鎖され解体。敷地は1995年に釜山市から許可を受け、アパート建設のために売却されました。

現在では、当時同施設があった場所には、アパートが立ち並んでいます。

釜山市はソウルからは少し遠いものの、収容施設は釜山市街のすぐ近くにあったのですね・・・

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イカゲームは盗作?

ドラマ「イカゲーム」が、「兄弟福祉院事件」が元ネタ?だというネットでの噂は、“あくまで噂”。

しかし、元ネタやモデル、原作はないものの盗作なのでは?という声があるのも事実です。

特にシーズン1が公開された2021年には、デスゲームが繰り広げられる「賭博黙示録カイジ」や「バトルロイヤル」「神様の言うとおり」などの作品に似ているという声も多く上がりました。

「イカゲーム」は、ファン・ドンヒョク監督が2008年に構想し、2009年にシナリオを執筆した創作劇。

疑惑について、ファン・ドンヒョク監督は、韓国メディア「SBSニュース」のインタビューで次のように語っています。

この作品を構想した2008年に、日本のデスゲームを題材にした作品「バトルロイヤル」「賭博破戒録カイジ」などをたくさん観たのだそう。

そして「もし私がこのゲームに入るとしたらどうするだろうか?韓国でこのようなゲームを作ったらどうだろうか?」とインスピレーションを得たのは事実と語っています。

その上で、物語の展開は他の作品とは全く違っており差別化され、ひとつのジャンルとして捉えてもらえればいいと思う、と説明しています。

世の中には、“異世界転生モノ”だったり“乙女ゲームの悪役令嬢モノ”など、設定はほぼ同じで全く違う作品はたくさんあります。

イカゲームも一つのデスゲームジャンルとして考えれば、それぞれ異なる魅力を楽しめるのではないのでしょうか?

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まとめ:イカゲームは実話?元ネタやモデルとなった兄弟福祉院について

イカゲームは実話なのか、元ネタやモデルがあったのかどうかを詳しくまとめました。

実際にあった「兄弟福祉院事件」が元ネタというのは、あくまでも噂。

そして、日本の作品の「カイジ」や「バトルロイヤル」、「神様の言うとおり」などにインスピレーションを受けたというのは事実だということが、監督がインタビューで答えています。

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