京都国際高校の校歌を聞きたくない?日本語訳で物議!歌詞全文あり

2024年夏の高校野球(甲子園大会)で、京都国際高校決勝進出初優勝しました。

京都国際高校といえば、校歌が韓国語(ハングル)ということで世間をざわつかせ、中には「校歌を聞きたくない」という声まで出てきました。

また、ハングルの校歌が流れる際のテレビ中継では、学校から提出されたという日本語訳の歌詞も添えられているものの、その日本語訳が微妙に歪曲(忖度?)してあり物議をかもしています。

今回は、なぜ校歌を聞きたくない声があるのか、なぜ日本語訳が物議を醸しているのか解説と歌詞全文をまとめました。

目次

京都国際高校の校歌を聞きたくない?

甲子園大会を目指して頑張ってきた球児たちにとっては悲しいことですが、SNSでは京都国際の校歌を聞きたくないという声が多数聞こえてきます。

今年は「甲子園球場の100周年」の節目の年。優勝校としてハングルの校歌が流れることに違和感を感じるのが、理由として多く挙げられているようです。

しかしながら、校歌は関係なく、擁護や応援する声も!

相手高校を応援するのはいいですが、校歌を理由に京都国際に負けてくれという発言は、違う気がしますよね

校歌の日本語訳で物議!歌詞全文あり

校歌の歌詞全文と日本語訳

京都国際高校の校歌の歌詞のハングル表記は、次の通りです。

동해 바다 건너서(トンヘ パダ コンノソ)
야마도 땅은(ヤマト タヌン)
거룩한 우리 조상(コルカン ウリ チョサン)
옛적 꿈자리(イェッチョッ クンチャリ)
아침저녁 몸과 덕(アチンチャニョ モンクァ ト)
닦는 우리의(タッヌン ウリエ)
정다운 보금자리(チョンダウン ポグンジャリ)
한국의 학원(ハングギ ハクォン)

そして、テレビ中継で放映された歌詞は、京都国際高校がNHKに提出したものとしています。

テレビ中継された歌詞の日本語訳
東の海を渡りし
大和の地は
偉大な祖先
古の夢の場所
朝な夕なに
体と徳を磨く
我らのふるさと
韓日の学び舎

しかし、実際の意味は微妙に違っています。

【本来の訳】
東海を超えてきた
大和の地は
偉大な我が祖先の
古の夢の場所
朝な夕なに
体と徳を磨く我等の
懐かしき故郷
韓国の学園

ここでポイントとなるのは、テレビ放映された歌詞が「東海を東の海」、「韓国を韓日」と訳されていたことです。

동해(トンヘ)=東海 ×東の海
한국의(ハングギ)=韓国の ×韓日

国際水路機関における呼称では、日本海は「Japan sea」ですが、韓国はその呼称を「東海(トンヘ)」と主張しています。

韓国側からすると、固有名詞である「東海」と「東の海」では、大きく意味が違ってきます

Around the world Southpacific: Fiji-, Cook-Islands

また、「韓国の学校」を「韓日の学校」についても、「日」はいったいどこからきたのか疑問です。

テレビ放映された歌詞は、京都国際高校がNHKに提出したものなので、どういう意図があったのかはわかりませんが、日本人に対して多少の忖度?があったのでしょうか?

京都国際高校としては、もしかしたら韓国側の政治的主張とは切り離したい考えがあったのかもしれません。

歌詞の日本語訳で物議?

しかし、この日本語訳がテレビで放送されたことで、韓国メディアがこの件について一斉に報道しています。

NHKの日本語字幕では固有名詞である「東海」を「東の海」に変えて放送した。これに対してソ・ギョンドク聖心女子大学教授はNHKに抗議メールを送り、「固有名詞である“東海”を“東の海”と表記したのはNHKの明らかな間違いだ」と指摘。ソ教授は「21日に開かれる4強戦では必ず正しく表記してほしい」と強調した。

韓国メディア(heraldcorp.com)より翻訳して一部抜粋

また、日本人にとっては「日本海」である海が、日本の国営放送で「동해(東海)」と放映されていることに対しては、NHKに抗議が殺到したということもなく、日本人が無関心であることも述べている韓国メディアもありました。

ちなみに、21日に開かれた準決勝で、京都国際は勝利しましたが、歌詞の修正などはありませんでした。

NHKとしてみれば、京都国際高校から提出された歌詞のため、どうしようもないですよね・・・。

追記:今回の甲子園大会で京都国際の優勝後、韓国大統領の尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が祝辞をおくったことで、今度は日本のメディアやSNSが反応しています。

そもそもなぜ韓国語?

京都国際高校は、学校法人京都国際学園が運営する中高一貫校です。

前身は、1947年に開校された京都朝鮮中学で、在日朝鮮人(のちに在日韓国人)向けの民族学校で、その後、1958年に学校法人「京都韓国学園」となりました。

そして2004年から学校教育法が定めた学校として認可を受け、現在の名称「京都国際中学高等学校」となります。

在日韓国人だけでなく、日本人などの一般へ門戸が開かれ、英語や韓国語の多言語教育を実践するなど「世界で活躍する人材育成」を教育目標に掲げています。

京都国際は、一般に門戸が開かれてから20年経つ現在ですが、朝鮮学校としては57年の歴史があります。

1920年後半〜30年代、食べることに困った多くの朝鮮の農民たちは、労働力を求めていた日本へ渡っています。校歌の歌詞はそのまんま、日本へ渡った当時の人々の歴史のことを表しています。

いまは日本人の生徒が多くいるとはいえ、その先人の歴史を表した校歌は、京都国際高校にとっては誇りだという考えがあるのではないでしょうか?

まとめ:京都国際高校の校歌の歌詞は?日本語訳で物議?なぜ韓国語なのかも調査

京都国際高校と関東第一高校の決勝戦、もしも京都国際が勝利すれば、またハングルの校歌が鳴り響くことになります。

しかし、甲子園をめざしてきた球児たちにとっては、政治的問題は関係ありません。ただただ、どちらの学校も精一杯頑張って欲しいと応援したいものですね。

追記:京都国際が関東第一を下し、優勝しました。しかし、両校とも拮抗した実力で素晴らしい試合でした。一部で心ないコメントなどありますが、両校の選手に称賛を送りたいと思います。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 校歌には、学校の思いが込められているので、正確な翻訳をするべきだと思います。韓半島の人々は、日本海でなく東海と認識されているのだし、韓国のふるさとの学園でいいと思います。日本人としても、その思いと文化を理解するためにも、忖度?した翻訳でないほうがいいと思います。

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